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財務四表というのは1つの体系をなしていますので、損益計算書で利益を操作すれば必ず他の財務諸表にも影響します。 会計操作や粉飾決算の本質を理解することが、財務諸表体系の理解と財務諸表の読解力を高めることになります。
そうした観点から、会計操作と粉飾決算の本質について解説したいと思います。 資産と資本金が不変なら、利益が増えると負債が減ります。

ということですから、利益の過大表示は、資産の過大表示か負債の過小表示につながります。 キャッシュフロー計算書(間接法)上はどうなるのでしょうか。
となり、途中が変わるだけで、現預金増減は不変です。 現預金は現に存在するものですから操作不能です。
利益と操作不能の現預金との関係を説明しているというところにキャッシュフロー計算書(間接法)の存在意義があるといえます。 もちろん、以上で説明したパターンに当てはまらない利益操作もありますが、そこまでは立ち入らないことにします。
資産の実在性利益の過大表示は資産の過大表示につながるといいました。 その具体例をいくつか挙げてみましょう。
費用の資産化前にも述べたように、特定の支出についてその効果が1年以上にわたって発揮される場合は繰延資産とすることが認められています。 たとえば、開発費は発生した会計年度の研究開発費として費用処理することも、繰延資産とすることも可能です。
繰延資産とすると費用処理をしないで済んだ分、その年度の利益は増えます。 それに見合って、貸借対照表上では繰延資産が増えることになります。
ルールにしたがって繰延資産を計上しているのであれば、もちろん、粉飾決算ではなく会計政策選択の問題です。 中小企業ではオーナー社長への報酬を支払うには支払うけれども、費用にするのではなく短期貸付金処理にすることで赤字決算を免れようとすることが時にあると聞きます。

これは明らかに粉飾決算であり、この場合も貸借対照表上では、利益をかさ上げした分、短期貸付金という資産が増えることになります。 粉飾とはいえませんが、製品を製造している会社の場合、製品在庫の過大積み増しをすることで利益をかさ上げすることができます。
そのからくりはこういうことです。 工場で発生する固定費は製造された製品すべてに均等に配分されます。
売れた製品にも在庫として残った製品にも均等に配分されるわけですから、売れた製品の量が同じだとするとたくさん製造してたくさん在庫に残すとそれだけ在庫に配分される額が多くなります。

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